私は 華やかな香りを持ちません
私の香りは素朴な土の匂いです
私は 遠くの景色の有様を知りません
私の居場所は 仲間達が犇(ひし)めき生えるこの大地です
土の匂いのする私を あなたは
見すぼらしい恥ずかしい存在だと 軽蔑しますか?…
あなたの足元の世界しか知らない私を
眉を顰(ひそ)めて 無知もいいところだと呆れますか?…
いくら笑われても 軽蔑されても
私は あなたのような華やかな香りを漂わせる事は出来ません
私は あなたの見てきた世界に染まる事も出来ません
あなたが あなたであるように
私は 私でしかないからです
道端に生えるタンポポも
綺麗な花を咲かせて やがて綿毛を飛ばします
薔薇の花とは比べようも無く 生きる世界も全く違う花だけど
道端を彩る黄色い花は それはそれは輝くように綺麗です
世の中に同じ命は一つもないのに
生きる世界を比較し合うのも可笑しな話…
只 悲しいばかりで それが何の足しになるのでしょう
咲いた花は みんなとても綺麗です
だから それぞれがそれぞれで良いのです
自分だけの綺麗な花を咲かせる為に
力一杯 命を燃やして生きていければ
それで良いと思うのです
読んで下さって有難うございます。
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