ただ一つの船

今日は 私の誕生日・・・

 

 

 

幾十数年前の時の今日 私の命は 私という肉体を授かって

 

 

 

この世に 私として生まれ出た・・・

 

 

 

そして その時授かったこの肉体は

 

 

 

幾十数年間も私の命の船として

 

 

 

私を この世に生かしめてきた・・・

 

 

 

この 私の手・・・

 

 

 

どれ程限りなく 私の心のままに動いてくれたことだろう・・・

 

 

 

この 私の足・・・

 

 

 

私の行きたい場所へと いつも思いのままに歩んでくれた・・・

 

 

 

この心臓も・・・この目も・・・耳も・・・口も・・・

 

 

 

この 授かった只一つの肉体の 全ての臓器は

 

 

 

一時の休みもなく 今の今まで 幾十数年も動き続け

 

 

 

行く先も定まらぬ 当て度(ど)のない私の命を乗せながら

 

 

 

この世という 果てしない海を漂った・・・

 

 

 

 

年を重ねた この我が手よ・・・

 

 

 

この手で どれだけ沢山のものを愛おしんできた事だろう・・・

 

 

 

どれだけ沢山の愛するものに触れただろう・・・

 

 

 

私の この身体よ・・・

 

 

 

五体満足で 今も私の思いのままに動いてくれる・・・

 

 

 

有難う・・・

 

 

 

有難う・・・

 

 

 

私が生まれてから幾十数年間 一時の休みもなく

 

 

 

この世という 行く先定まらぬ海を渡り続け

 

 

 

今もこうして 私の命を生かしめている・・・

 

 

 

我が両の手の平よ・・・

 

 

 

その一本一本の指先は 全ての臓器からの後押しを受け

 

 

 

私の望むとおりに 今もこうして素直に動いてくれている・・・

 

 

 

この船は 私の揺蕩(たゆた)う心のままに舵を取り

 

 

 

その運命は 私の命とどんな時も共にある・・・

 

 

 

いつの日も この私を主(ぬし)として・・・

 

 

 

 

有難う・・・

 

 

 

有難う・・・

 

 

 

ずっと私の命を乗せながら この世という海を

 

 

 

今も 渡ってくれている・・・

 

 

 

ただ一つの 掛け替えのない我が船よ

 

 

 

 この船は この世の私の存在の証・・・

 

 

 

私という命は 今頃やっと 力一杯この船の舵を握りしめ

 

 

 

目指す港へと 慌てて船を走らせる・・・

 

 

 

 

 

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投稿者: 花咲 手毬

ご訪問、有難うございます。見て頂けて、嬉しいです。 私の咲かせた言葉の花が、誰かの心に届きますように…

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