いろはにほへと

いろはにほへと

 

色は匂えど…

 

咲き乱れる花々の香りが

 

虫達を惹きつけてやまないように

 

我にも そういう時代があったっけ…

 

もう 遥か昔の事だけど…

 

 

 

 

散りぬるを…

 

いつの間にか年月は過ぎ

 

全ては燻んだように色褪せた…

 

 

老木の桜の葉が晩秋を迎えて 色づいて

 

やがて 舞い散り静かに逝くように

 

 我も自分らしい色となり

 

優しい風が迎えに来たら

 

躊躇うことなく 静かな笑顔で散って逝きたい…

 

 

 

 

 

 

 

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私の中に潜む悪魔

波風立たない川面のような

 

静謐(せいひつ)な時の流れの中に身を置いて

 

静かな安らぎに満たされた時

 

相反する望まぬ何かが目を覚まし

 

蠢(うごめ)きだす…

 

 

それは 人生をかき乱す私の中に潜む悪魔…

 

 

安息になどしておくものか

 

穏やかになどさせてなるものか…

 

 

安らかな川面のような時間は

 

突然吹いてきた風に乱されて

 

次々と波紋が広がっていく

 

 

 

私の人生は呪われてでもいるのだろうか…

 

 

水の中をかき回されて住処を失う魚のように

 

静かに暮らしたいと願っても

 

それは叶わぬ夢なのかも知れない…

 

 

そうはさせないと私の中の悪魔が 動き出すから…

 

 

 

鏡面のように美しい川面は風に吹かれ

 

安息の日々は乱されて

 

今日も私は 目覚めた悪魔に振り回されながら

 

負けるもんか…と生きている…

 

 

 

 

 

 

 

 

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優しさに溢れたならば…

 

 

人の心が 優しさに溢れたならば

 

この地球上の全ての生き物は

 

その命を自分らしく全う出来るのではないだろうか…

 

 

そんな事をふと思った…

 

 

人間は それ程に 地球上の生命体を左右しているのではないのだろうか…

 

 

様々な沢山の命を頂いて 人間は命を長らえている

 

けれど 他の生命体への配慮も無く

 

際限なく奪いつくすばかりでは

 

他の命はどうやって生きろというのか…

 

 

 

TVのニュースで 今年も熊の出没が騒がれている…

 

川は堰き止められ 待ち焦がれた鮭も遡上せず

 

山は切り崩されて住宅地や田畑と化し

 

豊かな実りも 人によって取りつくされて…

 

 

厳しい冬を前にしながら やせ細った身体で

 

どんどん狭められるばかりの生きる場所を彷徨い歩き

 

食べるものを探し求める哀れな姿…

 

 

大きな身体で 一体何処で どうやって生きよというのか…

 

 

 

人間が自然界に立ち入り過ぎたばかりに

 

苦しみ滅びゆく命がある…

 

 

 

人の心が優しさに溢れたならば

 

全てを欲しいまま手に入れる事はせず

 

他の命も大切にできるのではないだろうか…

 

 

 

命は全て繋がって 互いに与えあい生かし合っている

 

 

地球は人間だけの星ではなく

 

無限な程 多種多様な生命の存在があり

 

それら命の巡りが 人の生命を生かしめている

 

 

 

同じ地球に生きる命なのに

 

山に生きるべき命の 瘦せ細って彷徨う様(さま)

 

余りにも哀れで

 

…悲しい…

 

 

 

 

 

 

 

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優しい風 À quelqu’un(誰かさんへ)

 

秋の気配が深まって

 

寂しい風が忍び寄る心の中を

 

名も知らぬ誰かさんが

 

(こうべ)を垂れる金色の稲穂を

 

優しく撫でてゆく風のように

 

そっと 通り過ぎて行った…

 

 

 

お別れは ある日突然に…

 

でも それは約束されていたように必ず訪れる

 

 

老いた日々を重ねたある日

 

プツン…と 縁(えにし)の糸は突然切れて

 

あっけなく 永遠の鎮まりを告げる…

 

 

 

優しい風は 優しいままに

 

只 優しいままに吹きすぎてゆき

 

優しさの陰にある悲しみを抱えたまま

 

去っていった…

 

 

 

苦しみ悲しみを秘めながら

 

優しさだけを風に乗せ

 

心の中を吹きすぎて…

 

 

私も その風の優しい心地良さを知っている…

 

 

それは 姿形も実態も無いけれど

 

確かに心に感じる温もりがあり

 

その優しさに心は癒され 安らいだ…

 

 

だから この有難うを貴方に伝えたい…

 

 

心呟く声は遥か遠く 何処までも届くと信じて

 

有難う… quelqu’un.…

 

merci pour la douce brise

 

 

 

 

 

 

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働く事の方程式

 

生きる為に 人は働く…

 

得たお金で 我が身や愛する者達を生かす為に…

 

 

否応無しに人は働かねば

 

生きていけない当り前の現実…

 

 

人はどうしても 働くしかないこの世の仕組み…

 

 

働く…

 

という事

 

 

とにかく まずは生きる為

 

それが この世では不可欠…

 

 

されど 気づく…

 

それは自分の生活の糧だったり

 

家族を守りたい一心の思いだったり

 

様々ではあるけれど

 

その働きは必ず 見知らぬ誰かの為になるように

 

仕組まれているという事に…

 

 

どんな仕事も全ては 誰かの為になっていて

 

グルグルと回り回って 互いに補い合いながら

 

人は生かし合っているという事に…

 

 

意識せずとも 働いて生きるという事は

 

もう既に 人は人の為に生きているというこの世の仕組み…

 

 

人間という秩序の中で 人間らしく生きて

 

例え我が身の為であっても 精一杯に働く事は

 

もう 既に必ず誰かの役に立っている…

 

人は 互いに生かし合って

 

互いに助け合っているという

 

この世の 人の命の方程式…

 

精一杯に働いて生きる事…

 

それは既に

 

見知らぬ誰かを助ける事や

 

誰かの幸せに繋がっている…

 

人が生きる為に働くという事には

 

そういう方程式があったんだね…

 

 

 

 

 

 

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