通りすがりの 土埃で汚れたコンクリートの道端にも
秋の草花達が勢いよく茂って咲き誇っていた
植物が育つなど考えられないような無機質な場所を
見事なまでに覆い尽くす その姿の呆れるほどの生命力の伸びやかさ
こんな場所でも 秋の精霊の息吹きは行き渡り
その気配が満ちている
実をつけ始めた蓬の濃い緑が
小ぶりな泡立ち草の黄色い花を引き立たせている
春から今まで 葉を伸ばす度に幾度その身を刈られた事だろう
それでも 刈られては葉を伸ばし 刈られては又伸ばし
そうやって 只 淡々と
何度も何度も 生きる事を最初からやり直し続けた
そうして今 蓬は沢山の実をつけて
泡立ち草は 輝く黄金色の花を咲かせている
秋の 道すがらの小さな植物群落の風景
どんな場所でも 諦めさえしなければ
自分らしく生きる事は出来るから
だから 生きる事を捨ててはいけないよって
何だか そんなメッセージが心に響いた…
読んで下さって有難うございます。
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