あの赤い橋を渡れば・・・

「あの赤い橋を渡れば・・・」

 

赤い橋

 

在るところに・・・

 

 

 

町と里を隔てる 大きな川に架かった 一本の赤い橋がありました・・・

 

 

 

 

 

その赤い橋を 町から里へと渡った先に

 

 

 

一人の老婆の 古びた家がありました・・・

 

 

 

老婆はいつも その赤い橋を渡り切って 里へと入った瞬間に

 

 

 

まるで次元を超えて 違う世界へ入ったような

 

 

 

不思議な気持ちに なりました・・・

 

 

 

 

 

あの 赤い橋を 渡り切った瞬間に

 

 

 

里を守る精霊の 清涼なる懐かしい息吹が 満ちる・・・

 

 

 

 

 

鳥達が 澄みきった空(くう)を 活発に飛び交い

 

 

 

地を覆う緑は色濃く風に揺れ それぞれの花を 力強く咲かせている・・・

 

 

 

 

 

そして 虫達は 笛のような歌を奏でて 一生懸命 恋の相手を呼んでいる・・・

 

 

 

 

 

あの赤い橋を渡れば 老婆はいつも 次元を超えて

 

 

 

違う世界へ 入り込んだ気がするのです・・・

 

 

 

 

 

そこは 沢山の生命の息吹と 騒めきに満ちて

 

 

 

何だか とても昔懐かしく 心地良い・・・

 

 

 

 

 

老婆は いつも そう感じて 大きく息を吸い込むのです・・・

 

 

 

まるで 生命の息吹を 老いた身体に取り戻そうと するかように・・・

 

 

 

 

 

そうして老婆の心に 遠い昔の心根が 蘇ってくるのです・・

 

 

 

 

 

あの赤い橋は 遠く 懐かしい 異次元への入り口・・・

 

 

 

 

 

あの赤い橋を渡った先に

 

 

 

子供のような心根で

 

 

 

一人の老婆が 精霊たちと共に 暮らしている・・・

 

 

 

 

 

嬉々として・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

読んで下さって有難うございます。

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