「タンポポ」
女の 人生は
タンポポの よう・・・
気ままな風に 連れられて
フワフワ
フワフワ
旅に 出る・・・
白い 綿毛の 落下傘
風に 遊ばれ
飛んで 行く・・・
母に 「さようなら」も 言わないで・・・
フワフワ
フワフワ
白い 綿毛の 落下傘
風吹くままに 流されて
風に 連れられ
知らない 土地へ・・・
広い 大地の一点に
風は 種を 置いてゆく・・・
種は 置き去りに されたまま・・・
タンポポの
種は 綿毛を 脱ぎ捨てて
そこで 一本の 根を 伸ばす・・・
どんどん
どんどん
根を 伸ばす・・・
どんどん
どんどん
伸びた 根は
今度は 次々 葉を 生やす・・・
次々
次々
葉は 生える・・・
やがて 季節は 流れ過ぎ
タンポポは 黄色い花びら 天に向け
輝くように 咲き誇る・・・
そうして やがては 真白き綿毛を 種に着せ
可愛い子らを 旅に 出す・・・
昔の自分と 同じよに
可愛い子らは 風に 連れられ
去って行く・・・
母に 「さようなら」も 言わないで・・・