野良猫

暖冬の昼下がりの陽だまりで

 

一匹の猫が お日様の心地良さに浸っていた…

 

 

冬の日の つかの間の温もり…

 

 

凍れる夜や吹雪の日は

 

一体どうやって凌いでいるのか…

 

 

 

野良猫の姿を見かけると

 

その生きる姿に胸が疼く…

 

 

安住の居場所もなく

 

食べ物を探し求めて生きる日々…

 

 

生きる為に生きる命…

 

 

今日という日に ただ身を委ね

 

晴れの日は 日だまりの温もりの中

 

つかの間のささやかな幸せに喉を鳴らし

 

嵐の夜は為す術もなく

 

ただ恐怖に震えながら明けを待つ

 

 

 

巡りし時の流れの中

 

ひたすら今という時を只生きる

 

 

生きる喜びも苦しみも

 

その時その時の 巡る時の流れに委ね

 

暖かい陽ざしが降り注げば

 

それだけで安らぎに満ちて 幸せ…

 

 

嵐の夜は…

 

 

苦しみでしかない恐怖の時を

 

何処かの物陰に身を潜め

 

風雨の中で 長い長い時間を只ひたすら耐えているのだろう

 

 

為す術もなく…

 

 

震えながら 只只明けを待つ

 

毛割れた この我が身一つが自分の全て…

 

 

与えられし たった一つの命の器…

 

 

今日という日をただ この身一つで精一杯に生きるだけ…

 

 

 

猫は 今を生きている

 

自分の命を全力で生きている

 

 

人間のように立ち止まり

 

先々の事を思い惑ったりはしないだろう

 

 

人は 衣食住に満たされながらも

 

心は過去や まだ定まらぬ未来を彷徨う…

 

 

そうして 今という時間を精一杯生きる事を諦めて

 

捨て去ったりしてはいないだろうか…

 

 

野良猫の生きる姿に 我思う

 

 

どんな時も あるがままの自分で思い切り

 

生きて 今という時間を連ねていこう

 

 

喜びも悲しみも あるがままに受け入れて

 

感じて 泣いて 笑って…

 

あるがままの自分で ただ力一杯

 

今という時間を味わって 生きてみよう

 

 

猫のように

 

何もかもを受け入れながら…

 

 

 

 

 

 

 

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