この雑多な世の中に


この雑多なご時世の中

 

生きること自体が とても大変…

 

難解なテスト問題のような試練が次々と

 

休みなく巡って来ては悩ませるから…

 

 

私の人生 いったいどういう設定になってるの?って

 

誰に言うでもなく つい愚痴ってみる…

 

 

年取ると いい加減疲れるのよ!って

 

腹立たしくなってボヤいてみる…

 

 

明日の命の保証さえ もう怪しい年頃だというのに…

 

 

若い時のように身体が自由に動かないから

 

うっかり年を忘れて頑張ると

 

後で身体のあちこちが痛くなる…

 

 

 

これからの人生は残り火のようなもの…

 

けれど 人生容赦なく色々起きる…

 

 

まぁ いいわ

 

人間どうしたって 必ず老いて死ぬのだから…

 

 

この雑多な世の中に

 

こんな残り火のような命だけれど

 

人と関わり慈しみ 思う存分 笑って泣いて

 

忙しく走り回るように働いて

 

最後まで 世間様のお役に立てて

 

そんな中で命尽きる事が出来るなら

 

そりゃぁもう 願ってもない

 

人生 本望というものよ

 

 

 

 

 

 

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命の愛しさ

 

この世に生きる命の愛しさよ…

 

 

悪しき者は只哀れなり…

 

弱き者は只健気なり…

 

悪も善も 強者も弱者も

 

授かったそれぞれの命の種の芽吹きのままに

 

同じように生きる事に藻掻き足掻いているのかも知れない…

 

 

全ての命は一つの例外もなく 必ずやがて老い朽ちてゆく定め…

 

この世の全ての存在は 授かった自らの命を

 

只ひたすらに

 

迷いながら… 彷徨いながら…

 

只々 幸せという幻を夢見続け

 

探し求め続ける存在なりて…

 

 

心の奥底に 命の性とも言える

 

永遠に満たされぬ飢餓を感じながら…

 

 

 

 

 

 

 

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野良猫

暖冬の昼下がりの陽だまりで

 

一匹の猫が お日様の心地良さに浸っていた…

 

 

冬の日の つかの間の温もり…

 

 

凍れる夜や吹雪の日は

 

一体どうやって凌いでいるのか…

 

 

 

野良猫の姿を見かけると

 

その生きる姿に胸が疼く…

 

 

安住の居場所もなく

 

食べ物を探し求めて生きる日々…

 

 

生きる為に生きる命…

 

 

今日という日に ただ身を委ね

 

晴れの日は 日だまりの温もりの中

 

つかの間のささやかな幸せに喉を鳴らし

 

嵐の夜は為す術もなく

 

ただ恐怖に震えながら明けを待つ

 

 

 

巡りし時の流れの中

 

ひたすら今という時を只生きる

 

 

生きる喜びも苦しみも

 

その時その時の 巡る時の流れに委ね

 

暖かい陽ざしが降り注げば

 

それだけで安らぎに満ちて 幸せ…

 

 

嵐の夜は…

 

 

苦しみでしかない恐怖の時を

 

何処かの物陰に身を潜め

 

風雨の中で 長い長い時間を只ひたすら耐えているのだろう

 

 

為す術もなく…

 

 

震えながら 只只明けを待つ

 

毛割れた この我が身一つが自分の全て…

 

 

与えられし たった一つの命の器…

 

 

今日という日をただ この身一つで精一杯に生きるだけ…

 

 

 

猫は 今を生きている

 

自分の命を全力で生きている

 

 

人間のように立ち止まり

 

先々の事を思い惑ったりはしないだろう

 

 

人は 衣食住に満たされながらも

 

心は過去や まだ定まらぬ未来を彷徨う…

 

 

そうして 今という時間を精一杯生きる事を諦めて

 

捨て去ったりしてはいないだろうか…

 

 

野良猫の生きる姿に 我思う

 

 

どんな時も あるがままの自分で思い切り

 

生きて 今という時間を連ねていこう

 

 

喜びも悲しみも あるがままに受け入れて

 

感じて 泣いて 笑って…

 

あるがままの自分で ただ力一杯

 

今という時間を味わって 生きてみよう

 

 

猫のように

 

何もかもを受け入れながら…

 

 

 

 

 

 

 

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ねぇ 思い出してみて まだ子供だった頃

ねぇ 思い出してみて

 

 

まだ子供だった頃…

 

 

 

 

私は空をも飛べるような気がしてた

 

 

 

 

命が身軽で エネルギーに溢れてて

 

 

階段の手すりを滑り降り

 

 

その勢いのままどこまでも

 

 

飛んでいけそうな気がしてた

 

 

 

 

今でも あの頃の私なら

 

 

きっと 飛べてたかもしれないと想ったりもするくらい…

 

 

 

ありえない事と分かってはいるけれど

 

 

もしかしたら飛べたかもしれないって…

 

 

 

 

あの頃の

 

 

まだ生きるという事の重さも知らない

 

 

無垢だった命の自分を思い返すと

 

 

なんの不可思議もなく

 

 

そんな気持ちになる

 

 

 

 

ありえないけどね

 

 

可笑しな考えだけどね

 

 

 

 

何だろう…

 

 

不思議だけどね

 

 

 

 

ありえないのに

 

 

なんだか あの頃の自分なら

 

 

手すりを滑った勢いのまま

 

 

鳥のように 広い空へと飛んで行けてた気がする…

 

 

 

ねぇ 思い出してみて

 

 

まだ子供だった頃…

 

 

 

 

 

 

 

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アサギマダラ

 

あの人は 美しい蝶に乗って会いに来た…

 

 

ひらひらと…

 

ひらひらと…

 

 

 

ゆっくりと散り落ちる一枚の花びらのように

 

 

その蝶は ゆらゆらとマリーゴールドの花の周りを

 

 

戯れるように飛び交っていた…

 

 

蝶の名は アサギマダラという

 

 

はるか遠く 海をも超えて旅をするという

 

 

美しく不思議な渡り蝶…

 

 

 

見たことのない蝶の姿に目を奪われながら

 

 

私は何故かふと あなたを想った…

 

 

蝶は 人の想いを運ぶと聞いたことがある

 

 

郷愁にも似たあなたへの気持ちが沸き起こる

 

 

蝶は ひらひらと ひらひらと その翅を揺らし舞い続けた…

 

 

 

 

そして 私の視線が一瞬逸れて 再び目を戻した時

 

 

アサギマダラの姿は忽然と 消えていた

 

 

探しても 探しても その後二度と姿を見る事は出来なかった…

 

 

私は 幻を見たのか…

 

 

突然蘇ったあなたの記憶

 

 

それから間もなく 私はあなたの死を知った…

 

 

不思議なことってあるんだね

 

 

アサギマダラに出会ったあの日に あなたは亡くなっていた

 

 

そして

 

 

あなたの ずっと分からなかった消息の糸が

 

 

何かが解き放たれたが如く次々と繋がって

 

 

あなたの生きた証を私に教えた

 

 

皮肉だね…

 

 

やっと見つけたあなたにはもう私の声は届かない

 

 

さよならがないままの別れだったから

 

 

心はあの頃の若過ぎた熱さのまま止まっている

 

 

長い時を経て 今頃になって出会ったあなたは

 

 

あの頃と変わらないままで年を取り

 

 

YouTubeの動画の中であの頃と同じ 優しい顔して笑っていた…

 

 

 

 

 

 

 

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