「誰の人生 生きてるの?」

 

キジ猫 お爺さん猫

 

あいつの所為(せい)で 苦労する…

 

 

 

あいつの所為(せい)で 人生不幸…

 

 

 

こんな事になったのは 全てあいつの所為(せい)なんだ…

 

 

 

そうやって 全てを人の所為(せい)にする…

 

 

 

いったいあなたは 誰の人生を生きてるの?

 

 

 

 

あいつの所為(せい)で こうなった…

 

 

 

こんな人生送るのは みんなみんな あいつが悪い!…

 

 

 

 

 

いいえ! 誰の所為(せい)でもないのです!

 

 

 

何でも人の所為(せい)にする…

 

 

 

あなたが そういう人生を

 

 

 

選んで歩いて来ただけの事…

 

 

 

 

 

 

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「ここに居ます」

 

子供猫のトラ吉

私は ここに 居ます

 

 

今 ここで 生きて います

 

 

川を流れる 木の葉のように

 

 

長い時の中を 流れ 流れ…

 

 

今 ここを 漂っています。

 

 

苦しみも 悲しみも…

 

 

喜びも 幸せも…

 

 

そのすべてを 内に秘め

 

 

今 私は ここを 流れています

 

 

すべてを 慈しみながら

 

 

今 私は ここで 生きて います

 

 

 

 

 

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「生きたね」

牛猫 チョビ

 

一生懸命 生きたね

 

 

力一杯 生きたね

 

 

真っすぐに 生きたね

 

 

自分に正直に 生きたね

 

 

心を燃やせた?

 

 

全てを美しいと思えた?

 

 

全てを愛しいと感じた?

 

 

何だか ちょっと疲れちゃった

 

 

眠い 眠い眠りたい

 

 

眠くて眠くて堪らない

 

 

眠ろう眠ろう こんな時は

 

 

働くその手を一旦止めて

 

 

その続きは 目が覚めたらね…

 

 

 ぐっすり眠って…

 

 

眠って…眠って…

 

 

そうして又 目が覚めて

 

 

 元気な自分に蘇り

 

 

再び新しい時間を生きて行く…

 

 

 

目覚めて迎えた新しい朝…

 

 

それは 神様からの贈り物…

 

 

 

 

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「母へ 2」

一杯の味噌汁の温かさが

 

ほーっと 心の中まで 染み渡る時

 

母の笑顔が 浮かんでくる…

 

 

母が畑で育てた大根の葉と

 

油揚げの味噌汁が定番だったっけ…

 

 

 

遠い日の 母の姿…

 

手縫いの 粗末な衣服を着ていても

 

笑顔は 菩薩様のように輝いて 私の心に蘇る…

 

 

私も あなたを真似るように

 

畑で 野菜を 作っています…

 

 

貴女の 味噌汁を思い出し

 

刻んだ大根の葉と 油揚げを入れた味噌汁を

 

家族の為に 作っています…

 

 

一杯の味噌汁の 温かさに蘇る 懐かしい 母の面影…

 

 

私の子供達も いつの日か 思い出したりするのだろうか…

 

 

温かい 一杯の味噌汁の中に 私の面影を…

 

 

 

 

 

 

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「母へ」

あれは私が幾つの頃だったろうか…

 

 

私の幼い頃の記憶の中の母は

 

 

年老いた祖父母の世話をしながら

 

 

家族を護ろうと 私達にひもじい思いをさせまいと

 

 

いつも休みなく 無我夢中で働いていた…

 

 

子を慈しむ暇もなく 只只 働いて 働いて…

 

 

そんな母との ささやかな 幼い日の小さな思い出…

 

 

あの日 幼い私をリヤカーに乗せ 母は山へ山菜を取りに行った…

 

 

お昼時 明るい日のあたる草むらに座って

 

 

母と私は オニギリを食べた…

 

 

母が握った大きなオニギリ…

 

 

あのオニギリは きっとそんなに大きかったわけじゃないかも知れない…

 

 

私が幼かったから 私の小さな両手一杯のオニギリは

 

 

きっと とても大きく感じられたのだろう…

 

 

何処からともなく 真っ黒で大きな山アリが寄ってきて

 

 

その山アリに噛みつかれそうで怖かったのを

 

 

今でも懐かしく思い出す…

 

 

大きなオニギリ…

 

 

大きな山アリ…

 

 

それでも 母と過ごせる事が 幼心にも嬉しくて嬉しくて…

 

 

私を見る母の温かい笑顔…

 

 

一緒にオニギリを頬張りながら

 

 

母の目が優しく穏やかに笑っていた…

 

 

あの時の ささやかだけど掛け替えのないひと時が

 

 

消える事の無い灯(ともしび)になって

 

 

私の心を今も温かく照らし続ける…

 

 

 

 

 

 

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