通りすがりの 土埃で汚れたコンクリートの道端に
刈られた筈の草花達が生き生きと茂り
花を咲かせ 実をつけていた…
植物が育つなど考えられないような無機質な場所を
見事なまでに覆い尽くす姿の
呆れるほどの生命力の伸びやかさ…
こんな場所でも 秋の精霊の息吹きは行き渡り
その気配が満ちている…
実をつけ始めた蓬の濃い緑が
小ぶりな泡立ち草の黄色い花を引き立たせている
春から今まで葉を伸ばす度に 幾度その身を刈られた事だろう…
それでも 刈られては葉を伸ばし 刈られては又伸ばし
そうやって 只 淡々と
何度も何度も 生きる事を最初からやり直し
今 蓬は沢山の実をつけて
泡立ち草は 輝く黄金色の花を咲かせている…
秋の 道すがらの小さな植物群落の風景…
どんな場所でも諦めず 自分らしく生きる事!
生きる事を 絶対捨ててはいけないよ!って
何だか そういう言葉をかけられた気がした…
読んで下さって有難うございます。
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