氷の刃(やいば)

「氷の刃(やいば)」

氷柱

 

鋭く 心に突き刺さる 冷たい氷の刃(やいば)

 

 

それは 愛を失った あなたの言葉

 

 

優しさを失った あなたの仕打ち

 

 

 

関わる者達の心を ズタズタに切り裂く 氷の剣(つるぎ)よ

 

 

 

その荒事(あらごと)は あなたの心の中に 突然 やって来て

 

 

あなたを支配し 狂わす

 

 

 

けれども・・・

 

 

 

あなたの心の中にも 隠し通せない良心という

 

 

もう一人のあなたが あなたを見てる

 

 

眉を顰(ひそ)め悲しい顔して あなたのする事全てを見てる

 

 

 

そしてやがては あなたの良心が あなた自身を裁くだろう

 

 

 

どんなに鋭く尖った 氷の刃(やいば)であろうとも

 

 

刃は切りつける事しかできず

 

 

そこには 恐怖と悲しみしか生まれない事を

 

 

あなたの良心は知っているから…

 

 

 

やがて もう切りつけるものが無くなった時

 

 

あなたは大切にするべきものまで壊したことに気づくだろう

 

 

 

 

そして ぽたぽたと 氷柱のように懺悔の涙を落とし

 

 

 

自らを消し去るだろう・・・

 

 

 

寒く 凍えた冬の夜

 

 

 

鋭い剣のように 育った氷柱(つらら)が朝日に融けて

 

 

 

煌(きら)めく滴(しずく)を落としながら

 

 

 

静かに 溶けて消えゆくように・・・

 

 

 

 

 

 

 

読んで下さって有難うございます。

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