「幸せ」

「幸せ」

馬の母と子

 

 

今日も身体が 自由に 動いて

 

 

 

力いっぱい 仕事が できた・・・

 

 

 

たくさん たくさん 汗をかいた・・・

 

 

 

何を食べても みんな 美味しい・・・

 

 

 

あぁ 今日も 力一杯 生きられた・・・

 

 

 

 

幸せだ! 幸せだ! 幸せだ!

 

 

 

 

こうして 当り前に暮らせる事が

 

 

 

最高の幸せだったんだ・・・

 

 

 

あちこち 痛い痛いと言いながらも

 

 

 

鍬で畑を 耕せた・・・

 

 

 

汗にまみれ 土にまみれながらも

 

 

 

可愛い苗を 植えられた・・・

 

 

 

 

生きている・・・私は 五体満足で 生きている・・・

 

 

 

幸せだ! 幸せだ! 幸せだ!

 

 

 

 

今 こうして 自分の人生を 思い切り生きている・・・

 

 

 

 

私は 最高に幸せだ!

 

 

 

 

 

「渡り蝶」アサギマダラ

「渡り蝶」
アサギマダラ

渡り蝶、アサギマダラ

 

蝶は その か弱き身体に 人の深い想いを  乗せて

 

 

 

 

会いたい人の元へ その魂を 運ぶと言う。

 

 

 

 

 

 

アサギマダラという名の 不思議な蝶が います。

 

 

 

 

その蝶は 夏が近づくと 遥か遠い南の地より

 

 

 

 

その か弱き身体で 海を渡り

 

 

 

 

北の地へと 旅するそうな・・・

 

 

 

 

 

そうして 秋には再び 南を目指し

 

 

 

 

南へ南へと 大海原を渡って 戻って行くそうな・・・

 

 

 

 

 

ひらひらと・・・

 

 

 

ひらひらと・・・

 

 

 

 

「会いたい 会いたい 彼(か)の人に・・・」

 

 

 

 

切ない 人の想いを 翅(はね)に乗せ

 

 

 

 

海を渡って 行くそうな・・・

 

 

 

 

 

「法蓮草」

「法蓮草」

雪と子雀

 

暖かい 秋の日に

 

 

 

 ビニールハウスの中に 越冬用の 法蓮草の種を 蒔きました・・・

 

 

 

ビニールハウスの中は ポカポカと 暖かい・・・

 

 

 

種は一斉に目を覚まし すくすくと育っていく・・・

 

 

 

外の風の厳しさも

 

 

 

雨の冷たさも知らないで・・・

 

 

 

 

法蓮草が育ってゆく程に 冬は深まりを増し

 

 

 

やがて ビニールハウスも 雪に覆われていきました・・・

 

 

 

 

それは それは 厳しい寒さの冬でした・・・

 

 

 

 

日差しが春めいてきた頃の ある暖かい日

 

 

 

久しぶりにビニールハウスへ 法蓮草を摘みに行きました・・・

 

 

 

法蓮草・・・

 

 

 

冬の寒さで 育った葉っぱが まるで引き裂かれたかのように 割れていた・・・

 

 

 

厳しい寒さで 凍てついたんだね・・・

 

 

 

だけど・・・それでも・・・

 

 

 

茎の真ん中に 可愛い 可愛い 花穂をつけて

 

 

 

まるで その花穂を ボロボロになった葉で

 

 

 

大切に守るようにして・・・

 

 

 

生きていた・・・

 

 

 

それは まるで・・・

 

 

 

大切な愛し子を 我が身で包(くる)んで

 

 

 

たとえ 我が身が朽ちようとも

 

 

 

厳しい寒さから 子を守ろうとする 強い母の姿にも似て・・・

 

 

 

何だかポロポロ 涙が こぼれた・・・

 

 

 

生きる強さに・・・

 

 

 

生き抜こうとする その姿の健気さに・・・

 

 

 

摘んで・・・ 洗って・・・茹でて・・・

 

 

 

その間ずっと 「ありがとう」と 言葉が こぼれた・・・

 

 

 

 

有難う・・・

 

 

 

あなたの命の強さを頂いて 私も強く生きていきます・・・

 

 

 

 

 

 

「ねぇ・・・ 不思議だと思わない?」

「ねぇ・・・不思議だと思わない?」

雀の子

 

ねぇ・・・ 不思議だと思わない?

 

 

 

小ちゃな 小ちゃな 一粒の種が

 

 

 

大きな 大きな キャベツになったよ・・・

 

 

 

まるで 魔法みたいだね・・・

 

 

 

この世界は 魔法で溢れてる・・・

 

 

 

 

 

ねぇ・・・ とても不思議だと思わない?

 

 

 

まるで 人の為に用意されたみたいに 様々な恵みのあることが・・・

 

 

 

すべての恵みも 皆それぞれの場所で 生きていた命なんだね・・・

 

 

 

その命を頂いて 人は 自分の命を繋いでいるんだね・・・

 

 

 

色んな命に 人は生かされているんだね・・・

 

 

 

 

 

小ちゃな 小ちゃな 一粒の種が

 

 

 

土のベッドの中で 目を覚まし・・・

 

 

 

まるで背伸びをするように

 

 

 

どんどん どんどん大きくなった・・・

 

 

 

 

 

生きている 生きている・・・

 

 

 

 

 

何もかもが 命という

 

 

 

謎の魔法をかけられて

 

 

 

生きるという 生命の目覚めを起こす・・・

 

 

 

 

 

なんて不思議な この世界・・・

 

 

 

 

 

命という 魔法に溢れたこの世界・・・

 

 

 

 

 

 

何かの足跡が・・・。

 今日は一日中良いお天気。本当に雪の降らない日は、久しぶりです。

気持ちまで明るくなります。

いつものように滑る足元に気を付けながら、朝の散歩をしていると、川沿いに何かの足跡を見つけました。

点々と何処までも続いています。

川の両岸や橋の下までも、あちこちさまよった様子が、足跡ではっきり残っていました・・・。

足跡

 

多分、キツネだと思います・・・。

夜、雪の中を食べ物を探して歩き回ったのでしょう・・・。

何か食べるものを見つけられたのでしょうか・・・。

さぞ、お腹が空いていることでしょうね・・・。

生き抜くという事は、どうしてこんなにも過酷なものなんでしょうね・・・