硝子の花

吹きすさぶ嵐を 大木の枝葉の陰で耐えながら

 

 

 

その花は 震えていた・・・

 

 

 

けれど 雷鳴が鳴り響き 空気を揺らしても

 

 

 

その花は きっ!と真っすぐに

 

 

 

その顔を恐ろしい筈の空に向ける・・・

 

 

 

ビードロのような儚(はかな)く壊れそうな音を

 

 

 

震える身体に微(かす)かに響かせながら・・・

 

 

 

 

 

吹き付ける風に折れそうになっては

 

 

 

倒れまいと健気に姿勢を律し

 

 

 

その花は 小刻みに震えながらも

 

 

 

恐ろしい筈の空へ 毅然と顔を向け続ける・・・

 

 

 

 

 

真っすぐに・・・

 

 

 

 

 

その顔は 空を見ていた・・・

 

 

 

 

 

ビードロの今にも壊れそうな音を震わせながら・・・

 

 

 

 

 

その花は 貴女の心の中に咲いている硝子の花・・・

 

 

 

壊れそうなほど繊細で 細やかで

 

 

 

理不尽な嵐の中 透き通ったクリスタルな輝きを保ち

 

 

 

震えながらも  その花は 気丈に空を見据えて立っている・・・

 

 

 

 

 

硝子の花は お日様の光で出来ていて

 

 

 

明るい陽差しの中でこそ 本来の煌めきで咲ける花・・・

 

 

 

嵐とは 全ての命に訪れる試練の季節・・・

 

 

 

そして 必ず過ぎ去ってゆくもの・・・

 

 

 

 

 

嵐の中で守り通した輝きは

 

 

 

やがて訪れる青空の元で煌めきを増し

 

 

 

硝子の花はキラキラと

 

 

 

お日様の陽射しを受けて 貴女らしい色を放ち

 

 

 

咲き誇る・・・

 

 

 

 

 

 

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投稿者: 花咲 手毬

ご訪問、有難うございます。見て頂けて、嬉しいです。 私の咲かせた言葉の花が、誰かの心に届きますように…

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